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How To Create Products Customers Love

カテゴリーアーカイブ: 日本語訳

第4章 プロダクトマネジメント vs. デザイン

第4章 プロダクトマネジメント vs. デザイン
ユーザーエクスペリエンスデザインを理解する

製品開発に携わる多くの人は、会社がユーザーエクスペリエンスデザインに人を割いてくれないとか、そもそもその何たるかさえ理解できていない、と不満をこぼす。そして、そのせいで製品がひどいことになっている、と言う。また、ユーザーインターフェースエンジニアはやれることをせっせとやるだけで、デザインはその結果にすぎない、とも言う。場合によっては、プロダクトマネージャーが苦労して専門外のデザインに取り組んで、何やらそれらしいことをやっている。また、場合によっては、会社が、製品開発の最終局面でビジュアルデザインを外注し、品質保証の段階に入る直前にうわべを取り繕おうとしている。

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はじめに

はじめに

1980年代半ば、私は、ヒューレット・パッカード (HP) で、 若手のソフトウェア開発担当者として、 ある重要な製品開発プロジェクトに携わっていた。当時は人工知能がブームであったが、業界屈指の企業の中で、しかも、最強のソフトウェアエンジニアリングチームの一員として働くことができたのだから、本当に運がよかったと思っている (このチームのメンバーの何人かは、その後、IT業界のさまざまな企業で大成功を収めている)。その製品開発で私たちが取り組んだ仕事は、困難なものだった。当時の汎用ワークステーションといえば、特定の用途のハードウェアとソフトウェアをセットでそろえる必要があり、ユーザーは10万ドル以上も負担しなければならなかったので、おいそれと買える代物ではなかった。そこで、HP は、低コストの汎用ワークステーションを開発することとし、私はそのソフトウェア開発を担当したのである。

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第3章 プロダクトマネジメント VS. プロジェクトマネジメント

第3章:
プロダクトマネジメント VS. プロジェクトマネジメント
-インターネットがこの二つの役割分担をも変えた

第2章では、プロダクトマネジメントの役割とプロダクトマーケティングの役割を明確に区別することがいかに重要かについて述べた。多くの会社は、もう一つ似たような問題を抱えている。それは、プロダクトマネジメントとプロジェクトマネジメントを兼務する場合の問題だ。

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第2章 プロダクトマネジメント VS. プロダクトマーケティング

第2章:プロダクトマネジメントVS. プロダクトマーケティング
-このふたつは同じものではない

業界通によれば、10の製品が発売されると、そのうちの9つは製品としての目的を果たせずに失敗に終わる。あなたの会社はもっとうまくやっているのかもしれないが、それでも、多くの製品は問題を孕んだまま発売されているはずだ。価値がない製品や使いづらい製品のために、無駄なリリースが繰り返されている。

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第1章 製品開発の鍵を握る担当者とその役割

第1章:製品開発の鍵を握る担当者とその役割
-現代のソフトウェア製品開発のための組織とは?

この本全体を通して、製品開発チームにおいて鍵を握る担当者の役割について述べていく。まずこの第1章では、私がそれぞれの肩書や役割の名称をどういう意味で使っているのかを明確にしておこう。すべての企業がこれとまったく同じ呼び方で同じ役割を持たせているとは限らないことは承知の上である。ただ、呼び方はどうあれ、いちばん成果を挙げている企業には、間違いなくこうした役割を担当する人たちがいるはずだ。彼らがそれぞれの役目を果たさなければ、製品の成功はあり得ない。

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