Inspired日本語版

How To Create Products Customers Love

カテゴリーアーカイブ: Part 1 ソフトウェア製品の開発に関わる人たち

第10章 上から降ってくるものをうまくさばく

お待たせ致しました。

パート1人材編の最終章をお届けします。
この話は、プロダクトマネージャーにかかわらず、組織の中で上司とうまくつき合う際に役立つと思います。

次回からは、パート2プロセス編です。引き続きお楽しみください。

なお、ご意見(訳がおかしい等も大歓迎です)などがあれば、
inspiredjp at gmail dot com
までお寄せ頂ければ幸いです。

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第10章 上から降ってくるものをうまくさばく
10のテクニック

特に大企業のプロダクトマネージャーからの質問で多いのは、上司とうまくつきあうにはどうすればいいか、というものだ。彼らは上司に対して不満を抱えている。上司を嫌いだというのではなく、上司の言うことに振り回されているように感じているのだ。毎週のように、先週とは違うことを言って一貫性のない指示を出すので、二歩進んでは一歩下がるような状態になる。特に、大企業では、影響力のある人や口出しする人が多すぎて、社内をまとめて製品を市場に出すという 1つの目標に向かわせるには、やたらと時間がかかり、本当に厄介だ。

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第9章 プロダクトマネージャーを支えるブレインたち

こんばんわ。

この章では、プロダクトマネージャーが最初にしなければいけないことが語られています。プロダクトマネージャーの仕事は、第1章に以下のように書かれています。

プロダクトマネージャーの主な任務としては 2つある。製品の市場性を評価することと、開発すべき製品を定義することである。通常、新しい製品のアイデアは、あらゆるところから飛び出してくる。たとえば、経営陣、客先との議論、使用感テスト (ユーザビリティテスト) からのフィードバック、製品開発チーム自身、営業担当者、業界関係者などだ。が、次に、だれかがそのアイデアを吟味して、製品化を進める価値のあるものかどうかを判断しなければならない。この目利きをやるのが、プロダクトマネージャーである。

この章では、製品に関するアイデアを自分だけに頼らず、自分の周りの優秀な頭脳を活用しよう、ということが語られています。この章を読んで、ちょっと古いですが、エコノミストのある記事を思い出したので、ご参考までに抜粋を紹介します。

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第8章 パットン将軍の教え

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

Inspired日本語版は、まもなくPart1(人材編、全10章)が公開完了し、続いてPart2(プロセス編)、Part3(製品編)に進む予定です。

さて、今回は第8章をアップします。この章は、パットン将軍の言葉 “Never tell people how to do things. Tell them what to do, and the will surprise you with their ingenuity(どうやるかを指示してはならない。何をやるかを指示すればいい。そうすれば、部下の創意工夫に驚かされることになるだろう)”から、プロダクトマネージャー(第1章)が学ぶべき2つのこと、顧客の声の聞き方、ユーザーエクスペリエンスデザイナー(第4章)エンジニア(第5章)に対しての指示の仕方について語られています。

この話、プロダクトマネージャーに限らず、市場の声の聴いたり、チームメンバーの創造力を引き出す上でも参考になると思います。

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第8章 パットン将軍の教え

目標を与えれば人は動く

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第7章 プロダクトマネージャーを管理する方法

第7章:プロダクトマネージャーを管理する
会社の核となるチームを作り上げる

私は、長いこと、プロダクトマネージャーには高い水準を要求しよう、と主張してきた。というのは、プロダクトマネージャーが、製品開発の成功、そして事業の成功の決め手となるからだ。ところが、プロダクトマネージャーを管理する人たちの話では、プロダクトマネージャーという肩書きの人間の多くが、実はプロダクトマーケティング畑の人たちである、という状態がずっと続いているらしい。プロダクトマネージャーを名乗る人たちは、これまでの章で述べてきたようなさまざまな問題を抱えていて、これをどうにかしようともがいている。

そこで、この章では、プロダクトマネージャーを管理する立場にある人の役割と責任について議論したい。

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第6章 プロダクトマネージャーの条件(下)

前回のプロダクトマネージャーの条件(上)7つの資質編に続いて、今回は(下)5つのスキル編をお届けします。

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スキル

プロダクトマネジメントの仕事で成功するためには、重要なスキルがいくつかある。私は、必要な資質を備えている人であれば、こうしたスキルはすべて後から習得できるだろうと考えている。

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第6章 プロダクトマネージャーの条件(上)

おはようございます。

Part1人材の最初の5章は、製品開発チームの鍵となる役割(第1章)、すなわち、プロダクトマネージメント、プロダクトマーケティング(第2章)、プロジェクトマネジメント(第3章)、ユーザーエクスペリエンスデザイン(第4章)、エンジニア(第5章)について、それぞれの役割、そしてプロダクトマネジメントとの関係が説明されました。

今回からPart1人材の後半に入り、プロダクトマネジャーの条件や仕事の仕方について語られていきます。

第6章は、プロダクトマネージャーとしてどんな人を採用するのか、その資質とスキルについて説明します。本日は資質をお届けします。スキルは明日お届けします。どうぞお楽しみください。

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第6章 プロダクトマネージャーの条件
優秀なプロダクトマネージャーはどこにいる?

多くの CEO から寄せられる質問の中でいちばん多いのは、おそらく、「優秀なプロダクトマネージャーをどこで見つけられるのか」、というものだろう。

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第5章 プロダクトマネジメント vs. エンジニアリング

こんにちわ。

Marty Cagan著”INSPIRED: How To Create Products Customers Love”の日本語訳をお届けしておりますが、今回は、Part1 人材編の前半の最後の章をお届けします。

第1章でソフトウェア開発組織における主な役割と責任分担が総括され、続く章で、プロダクトマーケティング(第2章)、プロジェクトマネジメント(第3章)、ユーザーエクスペリエンスデザイナー(第4章)について、プロダクトマネジメントとの役割の比較、関係などが語られました。

本5章は、こうした役割分担シリーズの最終章です。ここでは、「製品を定義する」役割のプロダクトマネージャーと「定義された製品を作りあげる」役割のエンジニアの協力関係の大切さが語られています。

どうぞお楽しみください。

なお、次の第6章以降の人材編後半は、こうした役割分担の中で、プロダクトマネージャーに相応しい人材の資質やスキルに始まって、プロダクトマネージャーの組織内での仕事の仕方などについて話は進んでいきます。

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第5章 プロダクトマネジメント vs. エンジニアリング
正しい製品を作るのか、それとも、製品を正しく作るのか

すばらしい製品を作り出す条件が、顧客のニーズを正しく掴んだ上で、そのニーズに対して今まさに実現可能な解決策 (ソリューション) を提供することだとすれば、プロダクトマネージャーとエンジニアリングチームの関係が重大な意味を持つことは、たやすく理解できるはずだ。

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第4章 プロダクトマネジメント vs. デザイン

第4章 プロダクトマネジメント vs. デザイン
ユーザーエクスペリエンスデザインを理解する

製品開発に携わる多くの人は、会社がユーザーエクスペリエンスデザインに人を割いてくれないとか、そもそもその何たるかさえ理解できていない、と不満をこぼす。そして、そのせいで製品がひどいことになっている、と言う。また、ユーザーインターフェースエンジニアはやれることをせっせとやるだけで、デザインはその結果にすぎない、とも言う。場合によっては、プロダクトマネージャーが苦労して専門外のデザインに取り組んで、何やらそれらしいことをやっている。また、場合によっては、会社が、製品開発の最終局面でビジュアルデザインを外注し、品質保証の段階に入る直前にうわべを取り繕おうとしている。

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第3章 プロダクトマネジメント VS. プロジェクトマネジメント

第3章:
プロダクトマネジメント VS. プロジェクトマネジメント
-インターネットがこの二つの役割分担をも変えた

第2章では、プロダクトマネジメントの役割とプロダクトマーケティングの役割を明確に区別することがいかに重要かについて述べた。多くの会社は、もう一つ似たような問題を抱えている。それは、プロダクトマネジメントとプロジェクトマネジメントを兼務する場合の問題だ。

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第2章 プロダクトマネジメント VS. プロダクトマーケティング

第2章:プロダクトマネジメントVS. プロダクトマーケティング
-このふたつは同じものではない

業界通によれば、10の製品が発売されると、そのうちの9つは製品としての目的を果たせずに失敗に終わる。あなたの会社はもっとうまくやっているのかもしれないが、それでも、多くの製品は問題を孕んだまま発売されているはずだ。価値がない製品や使いづらい製品のために、無駄なリリースが繰り返されている。

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